嫌われるのが怖い人間からの「『嫌われない』を諦めない」 #devlovex 登壇記
DevLOVE X で 「嫌われない」を諦めない
というタイトルで登壇してきました。
伝えたかったこと
伝えたかったことの中で、今回メインに据えたのは
- ものごとを推し進めるために、「嫌われる要素」を取り除く努力もしよう
ということでした。
このテーマの動機(個人的な部分をメインに)
「嫌われるのを怖がる」という弱み
僕は「嫌われるのを怖がる」タイプです。 「全員に好かれるなんて無理なんだから、嫌われちゃってもいいじゃん」という励ましを受けるやつです。HSP (Highly Sensitive Person) の数値も高めの人間です。
なので、「相手を伺いながら、大きな衝突が起きないように進める」というアプローチを取りがちで、「嫌われることをいとわずに物事を大きく進める」というのはかなり意識しないとできません。克服しようと努めている弱みのひとつです。
前職でメンターをしていただいていた方に「その、周りを見て調整する能力が強みであり最大の弱みだ」とフィードバックをもらったこともあり、今でも胸にとどめています。
「嫌われるのを怖がる」という強み
でも逆に、「嫌われるのを怖がる」という弱みに感じることも、裏返せば強みになりうると言うことだとも思います。
僕と同じように「嫌われるのを怖がる」ことを弱みだと思っている人に、それもうまく活かせば物事をうまく進める要素になるんじゃない?という投げかけをしたかったというのがこのプレゼンテーションの動機です。(もちろん自分への投げかけでもあります)
また同様に、つい「嫌われるのをいとわずに進める」ことが多い人に、ちょっと立ち止まってこういうことを考えてみてもいいんじゃない?という投げかけをしたかったという動機もあります。
「『嫌われない』を諦めない」ことの矛盾
ちなみに僕がスライドに書いたような「嫌われないようにする」行為は、時として「あざとい」「腹黒い」ように映ることがあり、それが結果的に「嫌われる」につながるという矛盾があります。
つまりは完全に嫌われないことなんて不可能で、「全員に好かれるなんて無理なんだから」というのは真理ですね。
ただ、その中でも「無用に嫌われる必要はない」(と同時に「無用に媚びる必要もない」)というのが言いたかったことになります。
どちらのアプローチも一長一短で、どちらのタイプの方も、自分が自然に振る舞えるやり方をベースにしながらも、他方の要素も取り入れることで、成果を強化できるのではと考えています。
まぁ当然のことなんですが、関係者が楽しく成果でるのであれば、アプローチは結果論でしかない話だと思います。
「そのための準備」のスライド
スライド内の「アプローチ編」の各節の最後の「そのための準備」というスライドを入れています。
さらっとシンプルな問いの形で書いていますが、ここに答えていくのはそれなりに大変なことだと私も思っています。 「自分の広めたいこと」を深く理解して、何をどういったアプローチで解決してゆくのか。これをができていると自信を持っているでしょうか?
もちろん自信がないと始めてはいけないというわけではありませんが、これを楽しみながら続けていく必要があると思っています。今回のようなコミュニティは、まさにそのためにもあると思っています。
公演中に余談したこと
「自分の広めたいこと」を、自分が毀損していないか
僕は現場の支援から離れるときに、冗談で「アジャイルのことを嫌いになっても、横道のことは嫌いにならないでください」ということがあります。「逆だろ!」のツッコミ待ちですね(恥)
これはもちろん冗談なのですが、真面目な要素も含んでいると思っています。
人は、「誰が言ったか」でその良し悪しを決めてしまうことがあります。 これは「色眼鏡」な面が大きく、聞き手としては可能な限り避ける努力をすべきことであると思いますが、実際そういった判断が行われることは多いと思います。
つまり「自分の広めたいこと」を、「自分というフィルター」が毀損してしまうようなことは避けたいと思っています。(e.g.「あの人が言ってるから、あれはなんか嫌いだ」)
その他もろもろ
舞台裏
私の DevLOVE 初登壇は2013年3月でした。 このあとの私のキャリア選択の大きな転機の一つだったと思います。
このとき企画協力してくださった @TAKAKING22 が、今日は裏番組。 そして、このときに共同登壇した当時の会社の同僚が、セッションを見に来てくれていました。 さすが長い歴史を持つ、コミュニティ。私にとってもドラマを提供してくれました。
> 変わってなくて、我ながらちょっとうれしい。
— かめ (@kame_BWC) June 22, 2019
私も振り返ると考えてることは6年前から変わってなくて、それが喜んでいいことなのかどうか分からなかったけど、ちょっとうれしくなってた。
その辺の感覚も変わってないなら、これもやっぱり「ちょっとうれしい」こと、いや「うれしい」ことかな。 https://t.co/Uv6WvyxFcF
Peter Senge の名言
人は変化に抵抗するのではなく、変えられようとすることに抵抗する
この言葉は以前 @hiranabe に教えてもらった言葉で、とても気に入っている言葉です。こちらの対談の中で教えてもらったので、ぜひよければ記事もご覧ください。
スライド内の記事
スライド内で紹介した、「アジャイルをどう紹介しているか」は以下の記事からご覧ください。
また、同僚の事例スライドは以下です。
- 自律的で協調的なチームの作り方 / How to build autonomous collaborative team in RSGT2019 - Speaker Deck
- プロダクトオーナーは突然に 〜メカ屋出身プランナーと奇妙な冒険〜 #RSGT2019 / Product Owner's Bizarre Adventure - Speaker Deck
さいごに
DevLOVE X 本当に楽しい素晴らしい場でした。 こんなに豪華な登壇者の中にまぜてもらったことを光栄に思います。
運営のみなさん、この規模のイベント運営、本当に大変だったと思います。 お疲れ様でした&ありがとうございました!

- 作者:レス・ギブリン
- 発売日: 2016/07/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)